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1999.12.2(はれ)・18度
『連続O.B』
こんな筈じゃないんだけど・・・
ずっと、そう云い続けて7ホール目のショートホール。
「O.B.です・・・申し訳ございませんがもう1球・・・」
「よ〜し、今度こそ!」
気合いが入った2球目・・・
「恐れ入りますが・・・」
「もう1球ね。」
球筋が、全く1打目と同じなのだ。
4球とも。
そう、ショートホールで4つO.B.
「キャディさん、これってもしかして乗って9打目?」
「もしかしなくても9打目ですね。」
「・・・やぱり?」
すっかり肩を落としてしまっている。
なんとか2パットで「11」で押さえ(?)て
最終ホール・・・。
「もう、何も失うものはないぞ〜!」
ティショットは良かった。
問題はセカンド・・・
またまたショートホールの悪夢が蘇る。
またしても4発連続O.B.
「キャディさん、もう、球がない・・・」
1999.12.5(くもりのちあめ)
『ざんてい球』
O.B.・・・かも、しれない。
そんなときは「ざんてい球」をプレーする。
13番ホールの右側は全てO.B.だった。
ポンポンと球が跳ねて・・・落ちたところはよく確認出来なかった。
「念のため、ざんてい球をお願いします。」
「・・・。」
プレーヤーはガックリ肩を落とす・・・が、
「キャディさん、あるよー!残ってる!見えるもん、球!」
「え!本当ですか?」
同伴者が球が見えると教えてくれた。
「よかったです〜。で、球は、絶対、ありますよね?」
キャディさんは同伴者に言葉を区切って、
念入りに確認した。
「あるある!絶対、ある!見えてるもん!」
「絶対、ですね。」
「絶対!」
そこまで云うなら間違いない、か。
「このホールはプレイング4はありませんからね〜」
「打って行こう!」
こら、同伴者〜!
「・・・今、あるって云ったじゃないですかー!?」
結局、確認してみると1打目はO.B.でした。
ざんてい球、打ってて良かった。
1999.12.6(くもりときどきあめ)
『ライン』
ダイエーの関係者(現役選手、コーチ陣、O.B含む)
・・・がたくさんやってきた。
定岡・・・って〜聞いたことあるな〜
と思っていたら、定岡のお兄さんだった。
とっても、優しくて良い方だった。
でも・・・スタートして6ホール目にして
「キャディさん!ごめん、信じる!
ライン、やっぱりキャディさんの云ってるとおりだ!」
・・・って云うわけ〜。(笑)
5ホールは信じてなかったんかい!
1999.12.7(はれ)
『ティショット』
14番ホールは右は斜面で受けているので
だいたい、スライスしたりふけった球でも
転がってフェアウエイまで落ちてくる。
狙い目は、丁度斜面の裾だ。
「わ!右過ぎだっ!」
「大丈夫ですよ、たいがい転がってき・・・」
「ストップ!」
「・・・。」
同伴者の一人が大声で云った。
2人は握っていた・・・。
1999.12.8(はれ)
『組み合わせ変更』
朝のスタート室前はキャディさん達が忙しく動き回っている。
それぞれのスタート時間と、それぞれのお客さまのバックと・・・
もしも、キャンセルが出たり、
コンペの組み合わせの変更があったりすると
大変なことになる。
「出番がズレまーす!」
その時、スタート室の中から
キャディさんたちに声がかかった。
「・・・。」
一瞬にしてその場にいた5人ほどのキャディさん達が
一斉に手を止めた。
自分のお客さまだと思っていたのに
この一瞬で今まで準備していたバックのお客さまが
自分のお客さまでなくなるのだ。
もう、準備をする必要はない。
新しいお客さまのバックを積まなくては・・・。
キャディさんたちはまた一から新しく
自分のお客さまのバックをカートに積み、クラブの確認をする。
そして、しばらくして・・・
あるコンペの幹事さんがスタート室にやって来た。
「あの〜○○会ですけど、組み合わせを変更したいんですが〜」
「出番がズレまーす!」
「またーっ?」
その場にいたキャディさんが見事、5人揃って声を上げた。
「す、すみません。すみません。」
幹事さんはとても小さくなって頭を下げていた。
朝のキャディさんは忙しいのだ。
1999.12.11(はれ)
『罰金』
またまた、恐ろしい罰金を考えているコンペに出くわした。
まず、スコアを自分で申告するそうだ。
そして、そのスコアよりもアンダーで帰ってきたら
1打に付き「¥2,000」の罰金。
1打でも多く叩いたなら、1打に付き「¥1,000」罰金。
例えば「90」で申告していて「85」で上がってきたら・・・
5アンダーだから罰金「¥10,000」
恐ろしいコンペだ。
1999.12.12(はれ)
『研修会』
それぞれのゴルフクラブには
「研修会」なるものがある。
ハンデが上位のメンバーさまたちが
日夜ハンデを下げるため(?)に
練習し、互いに教えあったりルールを勉強したり・・・
◆◆◆
あるグリーンでのこと。
女性のプレーヤーが云った。
「お客さん、上手いわね〜。ハンデいくつ?」
「1です。」
聞く方も冗談で聞いているのだが
こういうレベルの人たちの
ゴルフは見てるだけでも勉強になる。
1999.12.18(はれ)
『レディースの球』
16番のロングホールでアドレスに入るプレーヤーがいた。
その後ろで2人はコソコソと話をしている。
「僕、さっきのホール10叩いちゃいましたよ〜」
「次は20かもよ!」
ケラケラケラ・・・
全くしょーもないことばかり話しては笑っているのだ。
聞いててもおかしくてたまらない。
「キャディさん、20は叩かないようにするからね!」
そう云ってティショットをしようとして
「あ!この球はレディースの球だ。
キャディさん上げるよ。
僕はレディースの球なんかじゃ打てないよ!」
と云うから取りあえず球を預かった。
「大丈夫!キャディさん、後でレディースだろうがなんだろうが
球が無くなってくれって云うに決まってるんだから!」
「・・・。」
彼のティショットは完璧なところだった。
その後が・・・問題だった。
彼は今日、シャンクが出ていたのだ。
セカンドでやっぱりシャンク!
ポケットから球を取り出す。
またシャンク!
ポケットから球を取り出す。
またシャンク!
ポケットには...もう球は無かった。
「キャディさ〜ん、球ちょうだい!」
「レディースのでもいいですかぁ〜?」
「・・・。」
大爆笑!
グリーンにオンして自分の球をマークして
「13オン・・・」
と彼が云った。
1パットで沈めて「14」。
「キャディさん、20は叩かなかったよ。」
「(笑)!」
1999.12.19(はれときどきゆき)
『人を笑うと・・・』
2ホール連続パー。
「後半は人が変わったようですね。」
と彼は云った。
「心配しなくてもすぐにお迎えが来るよ。」
もう一人が云った。
「君たち、失礼なこと云うなぁ。」
云われた本人は心外だと云わんばかりの顔をしている・・・が
次のロングホールでティショットの球は
チョロしてレディースティに転がり落ちた。
「早いお迎えだねー(笑)!」
「本当に!(笑)」
みんな大笑いしていた・・・が、
笑っていた一人がプレイング4から立て続けに3発O.B.
4パット・・・スコアは「16」
「ひえ〜」
1999.12.19(ゆき)
『雪』
朝方の雨がだんだん雪へと変わりつつあった。
8時過ぎ、それははっきりと雪へと姿を変え・・・
スタートホールにて
ティショットをしたのはいいのだが
舞い散る雪の中を飛んで行く球が見えない。
「キャディさん、見えた?」
見えるわけないじゃん。
セカンドに行くとそこも雪・・・
フェアウェイもラフも斜面も全て雪。
白いゴルフ球は雪と同じ色で全く見わけがつかない。
しかも、時間が立つと球の上に雪が降り積もって来るのだ。
球があると思われる地点を探していても
雪の下に埋もれた球を見つけるのは大変なことだった。
それでもキャディさんは
紛失球を出すことなくグリーンへと辿り着いた。
(途中、フェアウェイの真ん中に2球のロスト球があった。)
「これが本当の雪だるまだ・・・」
球はグリーンで雪を巻き込みながら転がる。
1回パターをするごとに
球を拭かなければならなかった。
3ホールほど進むと気温が上がりフェアウェイの雪は溶けた。
舞い散る雪は相変わらずだったが
雪が降ってもゴルフが好きな人は関係ないのよね〜
1999.12.24(くもりときどきあめ)
『ドクター』
同伴者がお互いを「先生」と呼び合っている。
後ろの組も前の組も、みんな「先生」と呼んでいる。
「あの〜、病院の先生方なんですかぁ?」
キャディさんは聞いてみた。
「そうだよ〜。僕らはみんな医者なんだ。」
「へぇ〜。」
返事をしながらキャディさんはくしゃみをした。
「キャディさん、風邪?僕は内科なんだけど〜」
「・・・(笑)!アレルギー性鼻炎なんです。」
なんだか面白い人たちだなぁ、とキャディさんが思っていたら・・・
「僕は産婦人科だからね。ラウンド中に生まれそうになったらすぐ云ってね!」
「・・・。」
なんで生まれそうになるんだよ〜
1999.12.26(はれ)
『サンド・ウェッジ』
最終ホールの3打目がバンカーに入ったときのこと・・・
グリーンの近くまでは全て5番アイアンで行く奥様のために
キャディさんは5番アイアンと
バンカー用に7番アイアンを添えて渡した。
すると奥様は・・・
「キャディさーん、Sも下さい。
バンカーに入っちゃったから!」
「何云ってるんだよ、あのバンカーなら7番くらいで打てるよ!
まだ、200ヤードも残ってるんだぞ。」
そこへ旦那様の声が飛んで来た。
「まあ、バンカーを7番アイアンで?」
奥様は目をまんまるくして云った。
キャディさんはにっこり微笑んだ。
「ちゃんと出ますから!」
奥様はキャディさんの手から
5番アイアンと7番アイアンを受け取ると走ってバンカーに向かった。
7番アイアンで球はバンカ出た。
「バンカーはSで打つものだとばっかり思っていたわ。」
1999.12.29(はれのちくもり)
『O.K.』
ロング・ホールでセカンドショットを2発O.B.して
やっと辿り着いたグリーン。
彼は慎重にパターをかまえる。
「あ〜っ!・・・。」
ラインは良かったけど
30センチ足りなかった。
「O.K.して頂けますか?」
「君は実績が無いからダメ!」
「・・・。」
彼は年長者ばかりの同伴者に頼んでみたのだが
敢え無く断られてしまった。
ゴルフも仕事も実績が大事とは・・・。
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