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1999.5.12(火)はれ・28度
『大阪人』
大阪弁でしゃべりまくっていたお客さま3人組。
人の話よりも自分がしゃべることが先で、
キャディさんの話は全く聞いていない。
「188Yですね〜」ショートホールである。
「よっしゃ〜、ニアピンでっせー社長!ここは2階立てや!」
「あきまへん、わし打つクラブがない。
キャディさんドライバー取って。」
「5番でいいか?」
もう1人はアイアンを手に取ってキャディさんの顔を見た。
「大っきくないですか?フォローですよ?」
「そやけど、ここは勝負かかってんのや。」
「はいはい(笑)。さっきのミドルのセカンド180Y、
ピッタリ乗せてましたからね〜」
「で、キャディさんここ何ヤード?」
「・・・。188Yですよ〜!」
あんた、人の話し聞いてんのかいっ!
だいたい1人くらいこういう人がいる。
1999.5.13(木)はれ・28度
『ボンボン』
クラブハウスの玄関にたて続けにベンツが2台入って来た。
先に来た車の中から出て来たのは髪を金髪に染めてピアスをした若い男だった。
運転している男もまだ若く、サングラスを頭にひっかけちゃったりしている。
後ろのベンツはオープンカーのまま乗り付けて
これまたピアスをして、サングラスを頭にのっけている。
B.G.M.はハワイアンだ!
駐車場で自動で車の屋根をつけているのが見えた瞬間・・・
「わあ〜、スゴイスゴイ、自動よ〜!」
とそれを見ていた女の子が叫ぶ。
「あんなの、ニッサン・マーチの『ガブリオレ』だって自動よ!」
「あら、そーなの?」
「そーよ。」
1999.5.15(はれ)・27度
『練習場』
「いいねぇー!」
パチン、パチンっ!とリズムよく球を打つ音が聞こえて来た。
ゴルフ場にはたいがい練習場がありラウンド前に利用される。
ちょっとしたウォーミングアップだ。
コンペだろうか。
植木の向こうには若いお客様が5、6人群がって練習している。
パチンっ!
「いいねぇーっ!今日一じゃない!」
ここで”今日一”打たれてもね〜。(笑)
通りかかったキャディさんはたまらず苦笑した。
1999.5.16(はれ)・28度
『夫婦』
17H目のティショットを終えた女性に連れの男性が云った。
「しゃきっと、打たんかいっ!しゃきっとっ!」
同じ組にはその女性のご主人もいるが仕事の関係上、
男性の方が立場が強いらしい。
「ボールに“とおる”って書いておけ!」
女性のご主人の名前である。
「なんだって?愛してるからそんなボールは叩けない?
・・・キャディさん、何とか言ってよ!」
何とか言えと言われても・・・・。
1999.5.18(はれときどきあめ)・27度
『ショートホール』
130Y打ち下し
1人はPwでピン横左のカラーに。
1人はAwでさらに左にひっかけてバンカーに。
女性は7番アイアンがトップ気味に入って
球はピンの横に落ちたがそこからグリーンを少しオーバーした。
最後のお客様は8番アイアンで一人だけ1オンした。
全員がホールアウトしたあと
「パー、ボギー、ボギー、ダボか。」
最後にパットを終えた男性がスコアを記入しながら呟いた。
そして一瞬、間があった。
「・・・なんでみんな、オレよりいいの?」
それはあなたが4パットするからです。
1999.5.19(あめのちくもり)・20度
『右や左のだんなさま』
いつもだと打つ打順が「1」「4」対「2」「3」とか、
ティショットをして打ったボールが右2人、左2人とかで
チームに分かれ対戦するケースが多い中、
希なお客様達がいた。
それは右利きチームと左利きチームに分かれての対決だった。
「わかりやすくていいですね。」
キャディさんは感心して呟いた。
1999.5.20(はれ)・26度
『OB』
その日キャディさんは18ホールの中で一番広いホールへやって来た。
「キャディさんっ、OBは何処?」
「ありませんよ〜!(笑)思いっきり打っていいです!」
プレッッシャーを与えないホールのティグランドほど
立ったとき嬉しいことはない。
「ねえ、確かあそこOBだよ!そこの上!」
突然プレーヤーの一人がティグランドのすぐ横の右の斜面を指差した。
「・・・。」
キャディさんは一瞬、固まった。
確かにOBではあるが、普通のティショットをして
入るようなところではないのだ。
「あら〜、まさかあんなところに打つ方はここにはいませんよね〜!
まさか、とは思いますけどぉ〜。」
「・・・・・。」
今度はプレーヤー4人が固まった。
1999.5.21(はれ)・27度
『元プロ野球選手』
飛ぶってものじゃない。
キャディさんはわずかなキャリアの中で一応、何人かゴルフのプロも見てきた。
だけど、なんだかそれ以上の人がやって来た。
ハンパじゃない。
テンプラが250Yくらい・・・って何?
何なのよ、250Yのテンプラって!?
バックティからミドルの1オンも朝飯前だ。
キャディさんとしては前の組にだけは打ち込まないでください、
と祈っていた。
1999.5.22(はれ)・27度
『80を切る』
「残り3ホールか、9、9、9で上がれば80切るぞ!」
「1回くらい80切ってみろ!」
・・・。
そのときキャディさんの頭はすごい勢いで駆けめぐった。
どう考えても、今までのスコアを目にしてきて
「80」という数字はピント来ない。
キャディさんはお客様の顔を見て聞き返した。
「もしかして、ハーフ80(>スコア)ってことですか?」
すると言われたお客様本人がキャディさんの方を振り返った。
「そーなんです。ぼく、ハーフ80切ったことないんです。
この前は105でした。」
「・・・それはハーフのスコアですか?」
「もちろんです!」
胸を張って言う事じゃないような気がする。
1999.5.23(あめ)・23度
『大波賞』
前半のハーフの最終ホールのこと。
やっと満足のいくドライバーショットをした男性は
意気揚々として云った。
「後半は頑張るぞ〜!」
それからふと、コンペの幹事さんの方を振り向き
「大波賞はないんでしょうか?
この調子なら後半はやれそうなんですけど。」
「大波賞ですか、わかりましたっ!
作りましょう!作りましょう!」
そういうわけで、
この5組コンペにはドラコンやニヤピンの他に大波賞も出来た。
セカンドの打ち下ろし・・・。
「すみませ〜ん!もう一球お願いしま〜すっ!」
さっきの男性にキャディさんの悲痛な叫びが届いた。
そして幹事さんは云う。
「大波賞のためだからって叩かなくていいんですよ〜」
1999.5.26(くもりのちあめ)・23度
『50インチ』
70才を越えるおじいちゃんたちは大勢コンペでやってきた。
「わたしは飛ばないから前からまわりますから。」
という人を
「みんな一緒ですよ。レギュラーティからみんなでまわりましょう!」
と云ったじいさん、あなたのドライバーの長いこと、長いこと!
「一体何インチあるんですか?」と尋ねたら
「50インチ。」ですって。
こんな長いのは久しぶりに見た。
1999.5.27(くもりのちはれ)・23度
『行進曲』
「ナイスショットーッ!」
最高にいいドライバーだ。
左ドックレックのロング、狙いは左の一本木。
木の右側からドローがかかる、攻めて行くコースもいい。
お客様は今日、初めてドライバーが当たった。
「ふっ。キャディさん、これからだよ。
今のは僕の序曲にしか過ぎない。」
「・・・序曲ですか。」
キャディさんは半分笑いをこらえていた。
「そうだよ、これから僕の行進曲が始まるんだ。」
行進曲でも何でもやってもらおーじゃないの〜(笑)!
すると同伴者の一人が呟いた。
「天国と地獄っていう行進曲もあったよね〜、それでしょ。」
あった、あった、いい突っ込みだ。
その後お客様はセカンドを右にOBした。
ホントに地獄だ。(笑)
1999.5.28(はれ)・27度
『週間皆勤賞』
「・・・。」
お客様の前で数人のキャディさんが立ち止まる。
「おはようございます。」
慌てて頭を下げるものの
「今週は、」
「毎日・・・」
「見ます。」
キャディさんたちは一言ずつ言葉を繋げた。
「そう?気のせいじゃない?」
「・・・気のせいじゃ、ないです。」
今度は皆で声を合わせて言った。
月曜日はゴルフ場がお休みだ、
火曜日から日曜日まで毎日来てるということは
「週間皆勤賞ですね!」
キャディさんの1人がそう言ったが
「無遅刻無欠勤と言って欲しいね。」
と言い返された。
1999.5.30(はれ)・27度
『アドバイス』
まったく、ちょっと上手いからといって
自分より下手な人にすぐルールを教えたりする人がいる。
それに、ついでとばかりに打ち方までアドバイスを始める。
今日は「月例」です。
「月例」とは月の一度のメンバーだけの競技会です。
遊びではありません。
ダボ叩いて人にパターの打ち方教えてる場合ではないような気がします。
だいたい打ち方のアドバイスはペナルティです、そこのシングルさん。
(注)ルールを教えるのはペナルティではありません。
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