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『雨』 スタート直前になってザーッと雨が降ってきた。 「うわ。止めるかー。」 とお客様がいかつい顔で云う。 「えっ、」 キャディさんはそれは困る、と云わんばかりで 「そんな、こんな雨くらい○○様らしくないっ!」 「うっ、な、なにを言い出すんだ」 「すぐやみますから行きましょうよっ。」 「本当にやむかー?」 「男らしくないなー」 「・・・・行けばいいんだろ(-_-;)」 2004.5.29 はれ 『芯』 「なんで芯に当たらないのかなぁ。なんで芯に当たらないのかなぁ。」 お客様が繰り返して呟いた。 そしてフェイスをじっと見つめて云った。 「芯がないのかな。」 ずるっ(^_^;) んなわけないだろーが、とキャディさんは下を向いて笑いを我慢した。 2004.5.28 はれ 『沖縄人VS韓国人』 「今日ね、沖縄のお客様だったの。なんて云ってんのかさっぱりわかんなかったー。」 とよっちゃんが帰ってくるなり云った。 「わたしは韓国人のお客様だったけど、みんな日本語ペラペラだったわよ。びっくりした。」 とゆみちゃんが云った。 「・・・韓国人の云ってることが通じて日本人の云ってることがわかんないってどういうこと?」 「・・・ほんと、どういうこと!?」 2004.5.26 はれ 『ジャスチャー』 「今日のお客様、参りました。」 「なんで?」 「だって、喋らないんですよ。番手だけ。」 「はあ?」 「18ホール、ずっと、番手を云うときは手で書くんですよ。」 「・・・全部?」 「最後のほうはムカムカしてきました。手で“5”ってやるからアイアンですか? ウッドですかー?って聞いたら“四角”ってやるんですよ。わかるかい!と思って 同じ組の人に聞いたら俺もわかんないって云われました。でも、グリーンに行った 上り?とか聞くんですよ。番手だけ云わないんです。」 「・・・疲れそうね。(^_^;)」 「アイアンならアイアンって云わんかい!って感じですよ」 2004.5.24 はれ 『そっくりさん』 「やっぱりいつ付いても似てる。」 「誰?」 「○○様」 「ああ、ありとキリギリスの小さいほうね。」 「そっくりよね。いつ見ても似てる。今日もやっぱり似てた。(笑)」 「わたしも初めて見たとき本人かと思ったもん。」 「だよねー。そっくりだよね。」 他人のそら似とは思えないわ。 2004.5.23 はれ 『サンドウエッジ』 お客様にクラブを渡すことを覚えた新人キャディのA子ちゃんは ロングホールのティショットをバンカーに入れたお客様に 「あ、サンドだ」 と云ってサンドウェッジを持って走って行こうとする。 「ちょっと、待ったー」 と先輩キャディさんがA子ちゃんをひっつかんで引き留めた。 「これは、使わないの。」 「でもバンカーに入ってます」 「でも使わないの。」 「・・・・。」 A子ちゃんは納得できないらしい。 バンカーに入ったらサンドウェッジを持っていくと教えられたからだ。 「5番アイアン持ってきてー」 「5番だって。ほら、走れ!」 A子ちゃんはアイアンを受け取ると走って行く。 頑張れA子ちゃん。 2004.5.22 はれ 『蝶々』 お客様が茶店に入るときに「何が飲みたい?」と聞いた。 先輩キャディさんが「ビール!」と遠慮もなしに云うと(^_^;) 新人キャディさんはちょっと考えた。 「おい、未成年、何が飲みたい?」 「・・・ビール」 「・・・。」 お客様は何も云わずに二人分のビールを持ってきてくださった。 ティショットをしたお客様のボールが左のOBゾーンから出てこない。 斜面を下って出てくる球が見えないかと、全員でじーっと斜面を見つめていた。 諦めかけたとき、 「あ!出てきた!」 新人キャディのA子ちゃんが可愛い声を上げた。 みんなはっとして斜面に注目する。 「あ、蝶々だった。」 「・・・・。」 ずるっと全員ズッコける。(ё_ё) 「さすが新人!今の面白かったよ。」 とお客様がA子ちゃんの肩を叩いた。 2004.5.20 くもり 『カップ』 「ここがショートホールっていうのね。」 「ショートホール・・・」 キャディ研修生のA子ちゃんは繰り返して呟いた。 今日、初めてコースに出た。 そのやり取りにお客様達がすぐに反応する。 「まだ、そーいうのもわかんないんだ。」 「すみません。」 「いいよ、えーっとね、これがボールで、」 手に持っているゴルフボールを目の前に出しながら親切に教えてくれる。(^_^;) そんな調子でグリーンに行くと先輩キャディさんがお客様のラインを読み、 「ほんとだ、左いっぱいで入った!」 「うそー、キャディさん、俺のも読んで!」 「反対ですから右いっぱいですよ。」 でも、お客様は右を狙いきれずにボールが切れていった。 「右カップって言われただろーがっ」 「いいや、Aカップだった。」 「ふーん、Aカップだって。」 とふられたA子ちゃんは真面目に答えていた。 「もうちょっとあります。」 答えなくていいってば、、、(-_-;) 2004.5.18 くもり 『サバよんで、180』 「ゆきちゃん、最終ホールで残りの距離をサバよんだんだって?」 「あ、ああ、それは・・・・だって181ヤードだったから、、、1ヤードサバよんだ。」 「・・・あっ、そう。(^_^;)」 「ごめんね、わたしが付くとお客さん調子狂うみたいで。」 「うんん、そんなことないよ。前半は9番だけボギーにして37だったそうだけど、インコースは 34だったらしいから。」 「うわー、34だったの?ぜーんぜん知らなかった。そうね、上手かったもんね。」 「プロだからね。」 「・・・えっ、プロだったん?あちゃあ〜」 ・・・・。f(^_^; 2004.5.15 くもり 『ティショット』 スタートホールのティグランドの左側は池だ。 真っ直ぐ打てばまず入ることはない。 でも、 「あっ!」 引っかかった球が池の中に飛んで行った。 すると調度岩に当たって球が飛び上がった。 池を越えようと頑張っている球に向かって 「行けーっ!」 「行けーっ!」 お客様たちはいっせいにそう叫んだ。 この期に及んで冗談を云ってるつもりはないらしい。 そして応援のかいもなく球は池を越えることができなかった。 2004.5.14 はれ 『キャデラック』 クラブハウスの玄関でキャディバックをおろしたお客様は駐車場に向かった。 ガチャンッ イヤな音がした。 さっきのお客様が慌てて階段を上ってくる。 「プラスドライバーない?プラスドライバー!」 何かの冗談でも云ってるのかとキャディさん二人は顔を見合わせた。 「ぶつかったらナンバープレートが外れた!」 「えっ?」 「今の車ですか?」 キャデラックだったよ確か。 こんなところでぶつけていいのか!(/_・)/ 2004.5.13 あめ 『雨』 「前の組はセルフ?」 「みたいですね。」 スタートホールのティグランドでじっと前の組を見つめるお客様。 「その前は?」 ちょっと聞いてみますね、とキャディさんはティグランドにある 内線電話でスタート室に電話した。 「前、4つがセルフだそうです。」 「そう。」 お客様たちは4人で互いの顔を見合って、 「やめるか。」 と一人が云った。 「えっ、やめちゃうんですか?」 「焼き肉屋に間に合わなくなる。」 「はあ」 2004.5.12 はれ 『研修生?』 さつきちゃんが息を荒気て語ってくれた。 昨日、1番でお客様に「研修生?」って聞かれたんですけど「いいえ違います」 って云ったら「大丈夫?」って云われたんですよ。 「何がですか?」 「研修生じゃないんでしょ」 「コースですか?距離ですか?ラインですか?」 とさつきちゃんが云うと本当に大丈夫かなぁという顔をお客様はしたらしい。 取りあえず、1番ホールはそのお客様にはヤード表示の説明をしてエッジからピ ンまで教えると勝手に自分で計算するだろうと思って特に距離を云ったりはせず、 グリーンも放っておいたそうだ。(^_^;) 2番ホールのグリーンで問題発生! 「キャディさんどっちに切れる?」 初めてそのお客様が聞いてきた。 「スライスですよー」 さつきちゃんもさつきちゃんで、どっちに切れる?と聞かれたのでただスライス する以外のよけいなことは云わない。 こういうタイプのお客様にカップいくつ切れるとか下手に云ってしまうと後で違 ったときにもめたりするからだ。お客様の打ち方で切れ具合も違うのでキャディ のせいにされたらたまらない。 「スライスって右に切れるの?左に切れるの?」 「はあっっ?」 もう、びっくりしました!(・υ・) さっきまで研修生じゃないとどーのこーの云ってたくせに、スライスってどっち に切れるの?ですよ、 「スライスだから右でしょうもんっ!」 って云ってやりましたよ。(-_-) 2004.5.9 あめのちくもり 『理事長杯1・2回戦』 1番ホールは互いにパーだった。 2番ホールのティグランドに行くと、一人はクリークを持ち、一人はアイアンを持った。 先にハンディキャップ2のプレーヤーがクリークでフェアウェイのセンタをキープする。 続いてハンディキャップ9のプレーヤーがアイアンでティショットをしたが左にそれて OBラインギリギリのところ。 キャディさんは「暫定球を打っていきましょうか?」と云った。 すると「いいよ、OBのときはギブアップするから」 マッチプレーのときは、駄目だと思ったらすぐに切り替えて次のホールに勝負をかける こと。キャディさんは改めてゴルフってメンタルなスポーツだな、と思った。 2004.5.8 くもりのちあめ 『池』 「あったまきちゃう!」 と云って帰ってきたYちゃん。 「どーした?」 「18番で池に入ったのよ。」 「で?」 「ニューボールだから取って来いって。」 「取れるところにあったの?」 「取れるわけないじゃん!」 爆発したYちゃんはしばらく怒りがおさまらないらしい。 「女のお客様でね、ニューボールだったのに、って自分が池に入って取ってくるっていうのよ。」 「ほー。」 「お客様にそんなことさせるわけいかないじゃない。」 「で、Yちゃん入ったんだ。」 「そーよっ、膝下まで池の中に入ったけど取れなかったのよっ!」 「あらら、、、」 辛いところだキャディさんも。。。 2004.5.6 はれ 『電話』 「電話がかかっています。・・・電話がかかっています。」 どこからか声がした。 「あ、電話、電話!」 お客様が慌ててカートに走っていった。 「偉そうに携帯電話にまで敬語使わせやがって、」 と同伴者が呟いた。(^_^;) 2004.5.5 あめ 『ペアマッチ』 「ナイスショットー!」 最終ホール、キャディさんの声が響く。 「見た?今の?」 男性のお客様はどう見たって奥様ではない連れのお客様にそう云った。 「見れなかったわ」 ちょっと疲れ気味にカートの座席に座ったままの女性。 「球が速すぎて見えなかったんだね。」 ぶーっ! キャディさんは目を白黒させた。 見えるじゃん、球。 確かにいい当たりだったけど、フェアウェイの真ん中に見えてるじゃんか。 見えなくなるくらい飛んでからそんな台詞云ってくれ、、、 2004.5.4 あめ 『バーディラッシュ』 1ホール目はパーで2ホール目のショートをバーディにしたお客様。 3ホール目のロングで12叩いた。 「もう、帰る!」 案の定そう云いだしたが、4ホール目でまたバーディがきた。 浮き浮きで次のホールはパー。 さらにまたバーディがきた。 「一体今日はどうなってんの?俺?」 こっちが聞きたい。 と思うキャディさんだった。 2004.5.3 あめ 『キャディフィ』 4人のお客様のうち、3人は70過ぎのおじいちゃんだった。 土砂降りの雨の中でゴルフをするのはかなりしんどいらしい。 でも、みんな減らず口ばかり叩くのだ。 「あんたにキャディフィを払おうと思ってな。」 「やめるにやめられんな。」 「・・・ありがとうございます。(^_^;)」 そう云いつつ、後半の茶店でご飯食べた後に 「こんな雨の中でゴルフできるかー。帰るぞー!」 って云ったんだよね。 2004.5.2 くもりのちあめ 『理事長杯・予選』 クラブハウスの玄関に車が1台滑り込んできた。 運転席のお客様は・・・すでにバイザーを装着している。(^_^;) 「ねえ、バイザーしたまんま運転してきたのかしら?」 「そのようですね。」 「気合い入りすぎじゃないのー?」 「やっぱり、去年のチャンピオンですからね。気合いが違うんですよ、」 2004.5.1 くもりのちあめ 『打ち直し』 「キャディさん、打ち直してもいい?」 「いいですよー」 谷越えのショートホールでお客様がOBをした。 プレイング4があるけれど、打ちたいという方には打ってもらうことにしている。 しかし・・・打ち直しても、打ち直しても谷を越えない。(+_+) お客様も「打ち直したい」と云った手前、引くに引けない状態らしい。 おまけに・・・誰も「プレイング4から打てば?」と同伴者も云わない。 ああ、いつになったら谷を越えるんだろう・・・とキャディさんは内心焦った。 |