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今日のお客さま。
1999年〜ゴルフ場で見たお客さまの珍プレー、好プレー、面白ギャグをキャディさんの実況中継でお届けしています。読むだけでルールやマナーも学べて一石二鳥。キャディさんからお客さまに云いたいことは「人の振り見て我が振り直せ」。今日は一体どんなドラマが展開されているのでしょうか。

【ご注意】いかなるゴルフ場とも一切のかかわりはありません。また、このお話はフィクションですがプレーヤーを非難・中傷するものではありません。

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2000.7.30

『義兄弟』
背が小さくて足が短くて麦わら帽子をかぶったら
動くおもちゃのような・・・
それに対してもう一人は背が高くでダンディーな・・・
どこから見てもでこぼこ漫才コンビの2人。
同伴者の2人はじーっと2人を見比べていた。
「あ、実は私たち兄弟なんですよ。」
小さい方が言った。
「・・・。」
2人は黙っていっそう2人を見比べた。
「わたしが兄なんですが、こいつの方が偉そうにしてるんです!」
また小さい方が言った。
「妻の、お兄さんなんです。」
ダンディーな背の高い方が言った。
「でも、ゴルフが下手で下手で、困ってるんです。」
また背の高い方が言った。
「俺はゴルフはおまえに負けてるけど仕事はおまえより成功してる!」
「下手でも練習する奴はいいけど
おまえみたいに練習もしないで下手なやつはとことんいじめ抜いてやるっ!」
「・・・なっ、なんだとー
おまえみたいなやつに妹をくれてやったのにその言いぐさはっ!」

・・・。
また始まった。
いつも2人で来るのはいいんだけど、いつもこうなのだ。




2000.7.28(はれ)

『救急車』
その方は4組のコンペの1組目でプレーをしていた。
後半に入って3ホール目のこと・・・
暑さと疲労のためにコース内で倒れてしまった。
次々に後ろ組がやってきてあっという間に4台のカートが並んだ。
その間に救急車が呼ばれ・・・
なんと救急車はコースの中まで迎えに行った。
夏のゴルフに無理は禁物だ。
この夏2度目の救急車だった。


2000.7.25(はれ)

『コースデビュー』
帰って来たともちゃんは怒り爆発だった。
「もう、もう、もう、そりゃ、大変!」
「見えなかったよ。」
前の組を行くキャディが一言。
見えなかった、ということは
ついて来れなかったということを意味する。
前の組について行けなかったこと〜
それはキャディとしてかなりマイナス点になる。
どんなお客様でもハーフ2時間でご案内することが
暗黙の了解であり、それ以上の時間の遅れは
全部の組に影響を及ぼすため
絶対にタブーなのだ。
「だって、今日がコース初めてって言うんだもん!
ボールなんか前半の4ホールまでに1ダースなくなったんだよ!
わたし、ロストボール4つあげたんだけど
それもすぐなくなって、お客さん、人のボール打ってる。」
キャディの控え室は大爆笑だった。
「1ダースって、12個?」
「人のボールって、同じ組の人にもらったってこと?」
「上がり3つになってさ、このまま順調に行けばなんとか
なるって思って行ったわけ。
そしたらお客さん、右にO.B.でしょ、
打ち直しだから当然打ったら左O.B.でしょ、
もう一回打ってやっと前に進んだら、そこで右O.B.でしょ。
他のお客さんが「もう、前から打て!」とか言ってさ
打ったらまたO.B.でしょ、もっと前から打てって言うから
また前から打ったらそれもO.B.でしょ。
前から前からって言うからどんどん前に行ったらグリーンまで着いちゃったわけ。
もう、そっから打て、って言うから・・・
それってグリーンの目の前よ?」
もう、控え室のキャディさんたちの笑いが止まらなくなった。
「おまえ、そこでドロップして打て!とか他の人に言われてさ
グリーンにドロップするんだこれが!」
ともちゃんは思い出してはうんざりした顔をした。
「おまえ、どこにドロップしてるんだ!グリーンの外にしろ!とか言われてさ〜
やっとグリーンに乗ったら他のお客さんが”たいへんなことになってるね〜”
って呑気な声で言うわけ〜、わたし時計を見せながら
ええ、とっても大変なことになってます!”って言ったわよ」
「大変そう〜」
「可哀想に」
と言いながらもそんなお客さんに当たらなくて良かった
とキャディ一同ため息を付く。
と同時に笑いは止まらない。
「わたしさ、あの〜練習場は行かれたことあるんですか?って聞いたんだ。
ドライバーを50球、3回打ってきたって。
アイアンは?って聞いたら打ったことないって言うじゃない!?
おかげでアプローチはサンドでフルショットして全部O.B.よ!」
それじゃ〜前が見えない筈だ。
同じコンペだと言うのに・・・。
「だいたい、ドラコンとニアピンは何の意味があるわけ?」
頭をかしげるともちゃんだった。



2000.7.22(はれ)

『球筋』
175ヤード、谷越えのショートホール。
「ん〜、どんな球で行こうかなー、ねえ、キャディさん。」
風が少しフェローだ。
谷を越えて、打ち下ろしも考えると〜
「そうですね〜、風もありますからね〜
ドローよりも・・・」
「フェードか。」
「ドローだと止まらないかもしれないですからね〜」
「そうだな。よし、フェードで行こう。」
そう言ってお客様は
キャディ・バックから7番アイアンを抜いて行った。
「ん〜、どんな球で行こうかなー」
同伴者の2人は既に手にはウッドを持っている。(笑)
「やっぱ、ゴロじゃない?」
「だねー、けどゴロだと谷は越えないから・・・」
「フライ?」
・・・。
キャディさんは横で笑うのを我慢していた。
「キャディさん、谷越えは何ヤード?」
「120ヤードで越えます。」
「そっ、じゃ、やっぱフライか。」



2000.7.21(はれ)35度以上

『ぽっくり・・・』
スタート前に顔を真っ白にお化粧して・・・
「あんた、年はいくつね?
真っ白に塗ってなんばしよっかいな!」
「ばってん、塗らんと焼けるけのう。」
「71にもなって、よかよか〜」
とまあ、お客様は71歳。
この暑さ、気温は35度を超えている。
ティ・ショットをすれば
ぽくっ!
なんでかおじいちゃんのウッドは打つとぽくっと音がする。
「・・・あんたねー、ぽくって打ってそのままぽっくり行くんじゃないね〜」
「・・・。」
同伴者に寄ってたかってこの言われよう!
「黙っとかんね!やかましか〜」
言い返すおじいちゃん。
頑張れ!




2000.7.20(はれ)

『鉄腕レース・2』
朝の7時過ぎ・・・
スタート室の前にはキャディ・バックが溢れかえり
お客さんとキャディさんが入り乱れている。
「おはようございます。」
とあちこちから声が聞こえてくる。
そんな中・・・
「あ、れ?おはようございます。」
キャディさんは見かけた顔に挨拶をした。
「いやあ、おはよう。」
「昨日はあれから何ホールまで?」
「うん、45ホールでやめたよ。」
「45・・・。」
見かけた・・・と言うのは昨日のことだ。
昨日45ホールまわって
今日も7時過ぎにはゴルフ場にいるなんて!



2000.7.19(晴れのち雷雨)

『鉄腕レース』
朝の7時過ぎに会社(>ゴルフ場)に
やってきたキャディさんは目を見張った。
だってもう、ティ・グランドにカートが止まっているのだから。
「一体、今日は何の日?」
と思いながら事情を聞くと
恒例の1日中何ホールでもまわっていいという
「鉄腕レース」の日であることがわかった。
朝の7時から夕方6時まで(以前は日没までだったが・・・)
何ホールでもまわっていいのだ。
しかし、この暑さに何ホールまで耐えられるのだろうか。
25ホール目のことだった。
遠くで鳴っていた雷が随分近くで鳴り出した。
「いやだな〜雷!」
「あら、雷怖いんですか〜?」
キャディさんがそう言うと
「怖いって言うかさ〜
朝の5時から家を出てきてゴルフしてて
雷に当たって死んだ、とか言ったら
みっともなくてさ〜」
「・・・それもそうですね〜。」


2000.7.16(はれ)

『ベストスコア』
前半インコースを40で上がった。
それだけで「目眩がしそう!」・・・になりながら
彼は「後半も頑張るね!」と言った。
6番ホールまで2オーバー
夢の30台がそこまで来ていた
7番ホールのパーパットを沈めながら〜
「キャディさん、30台出たら”よっちゃんね!”」
「ええ〜、”よっちゃん、安いもん。”」
「・・・。」
結局41叩いてトータル「81」
でも、ベストスコアを更新されたお顔は
とっても嬉しそうだった!



2000.7.15(はれ)

『前日』
翌日のアマチュア選手権を控えた練習ラウンドも今日まで。
顔なじみのお客様4人にキャディさんは
「いよいよ明日ですね〜」
と言った。
「え?何が?」
・・・。
「何がって、明日は県アマじゃないですか!」
まったくもう。
「ああ〜、あれね、だって僕たち出ないもん。」
「そーそー、関係ない。」
「出ないんですか!?」
てっきり出るものとばかり思っていた。
「あれ、アマチュアが出るんだろ?」
「そーそー、僕たちプロだから関係ない。」
「・・・。」
言ってくれるねー!(-。-;)



200.7.12(はれ)

『名前』
プレーが終わったお客さまはフロントで精算をすませると
自分のキャディ・バックを受け取って帰る。
「お名前を宜しいでしょうか?」
ラウンドを終えたキャディさん達がキャディ・バックを運んでくる。
「福山雅治。」
その人は小さな声で早口にそう言った。
「?」
「お名前は・・・」
「福山雅治。」
「・・・。」


2000.7.9(はれ)

『くしゃみ』
「今日さ〜、初めて”くしゃみ”しちゃった。」
ゆきちゃんがそう言った。
「グリーンでね、お客さんが狙いを決めてね
打つ瞬間に・・・」
「あんたがくしゃみしたの?」
「そうよ。」
「・・・。」
「そしたら狙いと違うとこにボールが行っちゃった。」
「・・・。」
「でもね、怒られなかったよ、良かった〜」
「・・・。」
そんなキャディさんもたまにはいる・・・。


2000.7.7(はれ)

『コンペ』
「やばいっすよー」
さつきちゃんはスタートする前から気の重い表情をしていた。
「話してごらんよお〜。」
「はあ、6番アイアンないんですよー」
「いいじゃんそれくらい。」
「3番と5番アイアンが違うのが入ってるんですよー」
「いる、いる、そーいう人」
「お客さんに6番ないですけど〜って言ったら〜
気にしないで!って言われたんですよ。」
「いいじゃん、気にしないで。」
「そういうのって、よけい気になるんですよね。」
「・・・まあ、言われてみればそうだけど。」
「それに〜」
「何?」
「そう言う人があと3人いるんですけど。」
「・・・やばくない?」
「だからやばいって言ってるじゃないですか〜
おまけにわたし、コンペのトップなんですよー」
「・・・ご愁傷様」
「はあ〜っ。」
さつきちゃんはぐたりと肩を落とした。



2000.7.6(はれ)

『レッスン』
4人がティ・ショットを打ち終えた。
最後の一人がどうも打ち方に納得していない様子だった。
「はい、かまえてみて!」
早々とカートに乗り込んでいた人が
カートから降りるとそう言ってレッスンを始めた。
まあ、前も後ろもいないから〜
何時間でもやってていいんだけどね〜
にしても毎ホールなんですけど〜
まあ、いいけどね〜
コース管理の作業者が3台、カートの後ろに並んだ。
・・・コース管理のおじちゃん達〜もうちょっと待っててね〜
キャディさんは苦笑いしながら片手を上げてみせた。


2000.7.4(はれ)

『プレイング4』
ティ・ショットがO.B.の場合は前方の特設ティから
「プレイング4」でプレーを続ける・・・
「キャディさん!」
「はい、どーぞ、打ち直していいですよー」
キャディさんはすぐにそう答えた。
打った瞬間O.B.とわかる球だった。
納得出来ていないのがよくわかる。
キャディさんは前も後ろもいないときは
プレイング4は使わなくてもいいと思っている。
O.B.だったのなら納得のいくまで打ち直せばいい。
・・・・打ち直すこと4回。
「・・・キャディさん、」
今度は小さな元気のない声だった。
「はい。」
「プレイング4から行きます。」
「はい。(笑)」
同伴者は「最初っから前から行けよ、バーカ」とか言ってる・・・。



2000.7.2(はれ)

『切れる?』
上りのスライス・ラインはしっかり打たなくてはいけない。
カップを外さずに・・・。
「キャディさん、切れないよ!」
そんなに強く打ったら切れる物も切れないのでは・・・。
とは、なかなか言えないものだ。
おまけにグリーンから出てしまった。
・・・打ちすぎじゃっちゅうに!


2000.7.1(はれ)

『揚げかまぼこ』
茶店に入るとしばらく涼んでから
「キャディさん、これ」
と彼が差し出したのはビニールのパッケージに入った
揚げかまぼこだった。
つまみ用においてあるのだろう。
「ありがとうございます。」
キャディさんはお礼を述べた。
「キャディさん、次に来たときは指名するからね。
それ、食べたことないから次に来たときに味を聞くから。」
「はい。」
キャディさんはそう言って微笑んだ。
実際、キャディの指名は出来ないことになっているが
小さなことからプレーヤーとキャディの信頼関係が生まれる。
今日はいい日だった。
それはいいプレーヤー(お客様)に巡り会えた、と言うことだ。




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